DFWの人口増加と不動産市場

住宅不動産市場にとって、2021年は2020年に続き激動の一年でした。ダラスビジネスジャーナルによると、ダラスエリアの住宅価格は前年比で25%上昇しました。これは統計史上最大の上昇です。売り物件の54%は提示価格を上回る価格で売れ、2021年12月時点では、提示価格より6万ドル以上高く売れることは珍しくありません。借家やアパートの家賃も軒並み上昇し、前年比で約20%上がりました。このような深刻な住宅不足と価格高騰が発生している背景には、急激な人口増加があります。

 

2021年にU.S. Census Bureauが発表した国勢調査の結果によると、2010年から2020年の10年間で、ダラス・フォートワースエリアの人口は約20%の100万人増え、今やニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴに次ぐ、国内で4番目に大きな大都市圏となりました。(https://www.census.gov/library/visualizations/interactive/2020-population-and-housing-state-data.html

 

更に、2020年のパンデミックにより人々の働き方や住居に対する考え方が変わり、同地域の人口増加に拍車がかりました。最新の国勢調査によると、ダラス・フォートワースエリアは2020年に人口が増加した都市圏ナンバーワンとなりました。パンデミックにもかかわらず、一年間で人口は約12万人増え、そのうちの60%以上にあたる約7万5千人が他の地域や海外からの移住者でした。反対に、他の主要な大都市圏ではパンデミックにより人口が大幅に減少し、ニューヨークは約17万人、ロサンゼルスは約12万人、シカゴは約7万人の住人が2020年にこれらの地域を去りました。

 

住宅の需要が供給を大きく上回ったまま迎えた2022年、売り手市場がさらに激化するのか、価格がピークに達して落ち着くのか、今年も予測が難しい年になりそうです。


Graph source: https://www.dallasnews.com/


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