アメリカのお湯事情 その2

アメリカでは、日本の瞬間湯沸かし器と違い、タンク式のウォーターヒーターでお湯を沸かすのが主流です。ウォーターヒーターの寿命は平均8年から12年と言われていて、古くなったタンクから水が漏れることは珍しくありません。ガレージにタンクがあれば、水が漏れても主にガレージの床に流れるので被害は最小限ですみますが、タンクが家の中や屋根裏にある場合は、水が漏れると天井、壁、床や家具までも濡れてしまい、対処が遅れると水害による多額の修復費用がかかります。

ダラスには、屋根裏や家の中にウォーターヒーターがある家が多く、我が家にも2階の屋根裏に大きなタンクが二つあります。水漏れが心配で、数年前にセンサーが水漏れを察知すると警報音が鳴るシンプルなアラームをつけましたが、もし留守中に大量の水が漏れたらアウトです。被害を最小限にするためには、タンクにどんどん水が入らないようにすることが大切です。そこで、水漏れを察知するとタンクにつながっている水道管のバルブが自動的に閉まる、Water Heater Auto-Shutoff Valveを専門業者に取り付けてもらうという対策方法もあります。

ウォーターヒーターが壊れる時の兆候としては、お湯が出にくくなる、温度にむらがある、お湯が濁る、タンクの表面や周りのパーツが錆びている、タンクから変な音がするなどがあります。タンクから聞こえるカランコロンという音は、お湯を沸かす時にミネラルの塊が動く音です。多くのミネラルがタンクの底に沈殿し固まると、ウォーターヒーターの効率が悪くなり老朽化を早めます。それを防ぐためには、年に一度タンクのお湯をすべて出して水を入れ替えるのが良いのですが、タンクが屋根裏にある場合は非常に困難です。

万が一タンクから水が漏れたら、速やかにタンク横の水道管のバルブまたは家の外にあるメインバルブを閉めて、ウォーターヒーターを止めてください。その時、漏れているお湯で火傷をしないよう、十分にご注意ください。大切な家を守るため、一軒家やタウンハウスに住んでいる人は、ウォーターヒーターの年齢とタンクの場所を把握し、もしもの時にどうやって水を止めるかを知っておくことをお勧めします。

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